知財トラブルの解決事例

当事務所が取り扱った商標・不正競争防止法の事件のうち、解決に至ったものをご紹介します。守秘義務の観点から、依頼者・相手方が特定されないよう、業種・商品・時期などの表現を一般化し、内容の一部を変更しています。

事件の結果は、個々の事実関係や証拠の状況によって異なります。ここに掲載した事例と同じ結果になることをお約束するものではありません。

似たご事情でお困りの方は、まずは状況をお聞かせください

知財トラブルの相談を予約する

お電話:03-6205-7455LINEでのご相談・ご予約も承ります。法律相談料は60分1万1000円(税込)です。

事例1 団体の名称を無断で商標登録された——登録を無効にした事例

分野:商標(無効審判)/ご依頼者:伝統芸能の団体を率いる個人の方/期間:審判請求から審決まで約11か月

ご相談の内容

ご依頼者は、先代から受け継いだ伝統芸能の団体を代表しています。ところが、団体の名称を含む商標が第三者の名義で登録されていることが分かりました。登録の際には「団体の承諾書」が提出されていましたが、その承諾書は、団体を代表する権限のない人物が作成したものでした。

当事務所の対応

特許庁に商標登録無効審判を請求しました。他人の名称を含む商標は、その他人の承諾がなければ登録できません(商標法4条1項8号)。団体の沿革や代表者の承継を示す資料を証拠として提出し、承諾書を作成した人物には団体を代表する権限がなかったこと、したがって有効な承諾がないことを主張しました。

結果

特許庁は、請求どおり商標登録を無効とする審決をしました。審判費用は相手方の負担とされました。ご依頼者は、団体の名称を引き続き支障なく使用できるようになりました。

ポイント

自分たちの名称を他人に商標登録されてしまっても、無効審判や異議申立てで登録を取り消せる場合があります。無効理由によっては請求できる期間に制限があるため、気付いた段階でご相談ください。

→関連:商標法に関するサポート内容

事例2 大手同業者から表示の差止めと数千万円の賠償を求められた——請求を全面的に退けた事例

分野:不正競争防止法(周知表示混同惹起・訴えられた側)/ご依頼者:教育サービスを提供する会社/期間:提訴から控訴審判決まで約2年3か月

ご相談の内容

ご依頼者は、同じ分野の大手事業者から、「当社の周知な表示と混同を生じさせている」として、表示の使用差止めと数千万円の損害賠償を求める訴訟を起こされました。

当事務所の対応

不正競争防止法2条1項1号の要件(相手方表示の周知性、表示の類似性、混同のおそれ)を一つずつ争い、ご依頼者の表示の使用態様や取引の実情を具体的に主張・立証しました。相手方が予備的に主張した一般不法行為に基づく請求にも反論しました。

結果

第一審は、相手方の請求をいずれも棄却しました。相手方は控訴し、請求額を減らしたうえで争いましたが、控訴審も控訴を棄却し、ご依頼者の全面的な勝訴で確定しました。訴訟費用は相手方の負担とされました。

ポイント

大手企業から訴えられた場合でも、法律上の要件を一つずつ検討すれば、争える点が見つかることは少なくありません。請求額の大きさに驚いて安易に応じる前に、まずご相談ください。

→関連:商標権侵害の警告書が届いた場合の対応不正競争防止法に関するサポート内容

事例3 ネット上で自社ブランドに似た名称の商品が多数販売されていた——警告とライセンス契約で収束させた事例

分野:商標権侵害(権利者側・ネット販売)/ご依頼者:雑貨の企画・販売会社/期間:約1年

ご相談の内容

ご依頼者は、自社商品のブランド名を商標登録しています。ところが、ショッピングモールやオークションサイトで、そのブランド名に似た名称を付けた商品を販売する事業者が数十件規模で見つかりました。

当事務所の対応

販売者ごとに侵害の態様を確認したうえで、弁護士名義の警告書を一斉に送付しました。応じない相手方には再警告を行いました。一方で、使用の継続を希望する相手方については、使用料を支払ってもらう商標使用許諾契約(ライセンス契約)の枠組みを用意し、個別に契約交渉を行いました。

結果

多くの販売者が名称の使用を中止しました。使用の継続を希望した販売者とは、年額の使用料を定めたライセンス契約を締結しました。訴訟を起こすことなく、権利の侵害を収束させることができました。

ポイント

侵害者が多数いる場合、全員を訴えるのは現実的ではありません。一斉警告で使用を止めさせつつ、継続を望む相手からは使用料を得るという方法で、費用を抑えながらブランドを守ることができます。

→関連:商標を無断使用された・模倣品を売られた場合の対応Amazon・楽天・メルカリの模倣品・相乗り出品対策

事例4 自社の主力製品とそっくりの製品を販売された——販売中止と在庫廃棄を約束させた事例

分野:不正競争防止法(周知な商品等表示・訴えた側)/ご依頼者:産業用機器のメーカー/期間:提訴から和解まで約10か月

ご相談の内容

ご依頼者は、独自の形状を持つ産業用機器を長年販売してきました。ところが、この製品とよく似た形態の製品を、別の販売業者が販売していることが分かりました。

当事務所の対応

ご依頼者の製品の形態は、長年の販売実績によって「ご依頼者の商品であることを示す表示」として広く知られていると主張し、不正競争防止法2条1項1号に基づいて、販売の差止め、広告の差止め、在庫の廃棄、損害賠償を求める訴訟を提起しました。販売業者の会社だけでなく、その代表者個人も被告としました。

結果

裁判所での協議を経て和解が成立しました。相手方は、対象製品と類似製品の販売・広告を将来にわたって中止し、在庫がすべて廃棄済みであることを保証しました。あわせて、違反した場合には違約金を支払う条項を定めました。ご依頼者は、損害賠償請求を取り下げる代わりに、模倣品の流通を確実に止めることを優先しました。

ポイント

商品の形態そのものも、長年の販売によって広く知られていれば、不正競争防止法で保護される場合があります。和解では金銭よりも「再発させない仕組み」(違約金条項など)を重視することで、実効性の高い解決を図れることがあります。

→関連:商標を無断使用された・模倣品を売られた場合の対応不正競争防止法に関するサポート内容

事例5 Amazon・楽天・ヤフーで自社ブランド名を使った出品が200件以上——出品を削除させた事例

分野:商標権侵害(権利者側・ECサイト)/ご依頼者:産業用機器のメーカー

ご相談の内容

ご依頼者の登録商標を付けた商品が、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング・ヤフオク!で、ご依頼者と無関係の複数の販売者によって出品されていました。確認できただけで200件を超える出品がありました。

当事務所の対応

出品ごとに、登録商標の指定商品との関係や商標の使用態様を確認し、各プラットフォームの権利侵害申告の手続により、弁護士名義で削除を求めました。訴訟ではなく、プラットフォームとの交渉として進めました。

結果

対象の出品は削除されました。訴訟を起こすことなく、3つのECサイトにまたがる侵害出品を一括して止めることができました。

ポイント

EC上の侵害出品は、各プラットフォームの申告制度を使えば、訴訟より早く・安く止められることがあります。ただし申告の記載が不十分だと却下されるため、登録商標と出品の対応関係を整理して申告することが重要です。

→関連:Amazon・楽天・メルカリの模倣品・相乗り出品対策商標を無断使用された・模倣品を売られた場合の対応

似たご事情でお困りの方は、まずは状況をお聞かせください。

知財トラブルの相談を予約する

お電話:03-6205-7455LINEでのご相談・ご予約も承ります。法律相談料は60分1万1000円(税込)です。

弁護士・弁理士 大熊裕司

このページの監修

虎ノ門法律特許事務所 代表
弁護士・弁理士 大熊 裕司

第一東京弁護士会所属(登録番号:37803)・日本弁理士会所属。商標・不正競争防止法をはじめとする知的財産紛争に注力し、警告書対応から審判・訴訟まで一貫して取り扱う。

© 虎ノ門法律特許事務所(知財・商法・不正競争防止法サイト)