不服2015 - 11830「快適ガード(標準文字)」

本願商標「快適ガード(標準文字)」は、第5類「薬剤、医療用試験紙、医療用油紙、衛生マスク、オブラート、ガーゼ、カプセル、眼帯、耳帯、生理帯、生理用タンポン、生理用ナプキン、生理用パンティ、脱脂綿、ばんそうこう、包帯、包帯液、胸当てパッド、おむつ、おむつカバー、はえ取り紙、防虫紙」を指定商品として出願されましたが、「『気持が良く、経血や尿のもれ・花粉の進入をガード(防ぐ)する商品』程の意味合いを認識させるにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認められる。」として、商標法第3条第1項第3号で拒絶査定を受けました。本願出願人はこれを不服として、本件拒絶査定不服審判を請求しました。審決の内容は、以下の通りです。

当審の判断「本願商標は、『快適ガード』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は『ぐあいがよくて気持のよいこと。』の意味を有する『快適』の文字と『防御すること』等の意味を有する『ガード』の文字(「広辞苑 第六版」岩波書店発行)とを一連に表したものと直ちに認識し得るものである。そこで、本願商標の各構成文字の意味合いをみるに、本願の指定商品との関係では、例えば、『衛生用マスク』、『おむつ』、『生理用ナプキン』等において、他の語を伴って、その構成中の『快適』の文字が、体の感触が良いことを表すものとして、『ガード』の文字が、花粉、尿、経血などの侵入や漏れから守ることを表すものとして使用されている場合があるものの、『快適』及び『ガード』の文字のみをもって該意味合いを表し得るものではなく、加えて、本願商標は、『快適』と『ガード』の文字とを結合して一体に『快適ガード』と表してなるものであるから、かかる態様の下では、なおさら、これが原審説示の意味合いを直ちに認識させるものであるとはいい難いものである。そして、『快適ガード』の文字は、その構成する各文字の意味より『快適さを守る』や『快適に守る』ほどの意味合いを連想、想起させることがあるとしても、該意味合いが本願の指定商品との関係において、特定の品質や用途等を直接的、かつ、具体的に表示するとまではいい難いものである。また、当審において、職権をもって調査したところ、『快適ガード』の語がその商品の品質等を具体的に表すものとして、取引上、普通に使用されている事実を発見することはできなかった。してみると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、その構成全体をもって一種の造語を表したものとして把握、理解されるというのが相当である。そうすると、本願商標は、その指定商品に使用したとしても、商品の品質等を表示するものとして認識されるとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。」として、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当しないので登録すべきであるとの審決を行いました。

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