不服2014 - -23457「のどうるおす(標準文字)」

本願商標「のどうるおす(標準文字)」は、第5類「薬剤、医療用油紙、衛生マスク、オブラート、ガーゼ、カプセル、眼帯、耳帯、生理帯、生理用タンポン、生理用ナプキン、脱脂綿、ばんそうこう、包帯、包帯液、胸当てパッド、歯科用材料、おむつ、おむつカバー、サプリメント、食餌療法用飲料、食餌療法用食品、乳幼児用飲料、乳幼児用食品」を指定商品として出願されましたが、本願商標は「『喉を潤すための商品』と認識するに止まり、単に商品の品質、用途等を表示したにすぎない」として商標法第3条第1項第3号及び商標法第4条第1項第16号で拒絶査定を受けました。本願出願人は、これを不服として本件拒絶査定不服審判を請求しました。審決は以下の通りです。

当審の判断「本願商標は、『のどうるおす』の文字を標準文字で表してなるところ、それを構成する『のど』の文字は『口腔の奥で食道と気道とに通ずる部分』の意味を有し、『うるおす』の文字は『水気を含ませる。しめらす。』(いずれも株式会社岩波書店『広辞苑第六版』)の意味を有するものである。そして、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品中、『薬剤、衛生マスク』を取り扱う業界において、原審説示のように喉の乾燥を防ぎ潤いを与える商品が取引されていることが認められるものの、当該商品について、『のどうるおす』の文字が、当該商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されているという事実は発見することができなかった。加えて、本願商標に類する『のど潤す、喉うるおす』等の文字についても、当該商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されているという事実は発見することができなかった。以上のことから、本願商標は、その構成全体から、原審説示のような意味合いを暗示させる場合があるとしても、『薬剤、衛生マスク』の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に理解されるものということは困難である。そうすると、本願商標は、その指定商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質について誤認を生じるおそれもないというべきである。」として、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないので登録すべきであるとの審決を行いました。

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